神奈川県横浜市で戸建て住宅の改修プロジェクトが始まりました。
西谷(にしや)の家は13年ほど前に建てられた比較的新しい住宅です。今回、増築によって生じた不具合の解消や暮らし方の変化に対応するための改修を、先月相談いただきました。小規模なリノベーションですが、より快適な空間となるよう進めていきます。
府中の家は実施設計をまとめ、先週末見積り依頼を行いました。少し遡りますが、床材を選んだときの話です。
後藤組設計室の床材はヒノキ・スギ・カラマツ・ナラの無垢材が定番です。それぞれ肌触りや表情、価格が違うため、家族構成や用途に応じて使い分けるようにしています。
今回はお施主さんから桐の床でお願いしたい、とリクエストがありました。桐は
・非常に柔らかく、肌触りがよい
・空気層が多いので熱を伝えにくい
・吸湿性に優れ、虫を近づけにくい
・一方で、水分を吸収し、タンニンと反応し、黒ずむ。
などあります。桐ダンスやお菓子の箱にも使われる桐材です。床板にと聞いて、メンテナンスが大変かな?と心配になったのですが、実際に娘さんが桐の床で生活をされていて大丈夫とのことでした。
サンプルを取り寄せて、肌触りや水染みを確認された結果、超仕上げ(木の表面をカンナで薄く削ったもの。無塗装で使います)のものを選ばれました。終の住処の床として優しいものに仕上がりそうです。
流山の家、当別町公共賃貸住宅COCOTTO2をプロジェクトページへ掲載しました。
実施設計を進めてきた新篠津西の家は先月、工事請負契約を結びました。今回は設計は後藤組設計室、施工は後藤組が手がけます。
2月中ばの出張予定でしたが、上旬に札幌近郊で記録的な大雪が発生。JR(快速エアポート、学園都市線などほとんど全て)運転中止となってしまったので、1週間延期しました。中学高校と学園都市線で当別から札幌まで通ってましたが、石狩川を渡れず吹雪で電車が止まるのはせいぜい1日。今回のようにほぼ1週間動かなかったのはさすがに驚きました。地元の人たちは大変だったと思います。
雪解けの着工までに、詰めの作業(図面作成や各種申請)を進めます。
これまでに手がけたプロジェクトの中でメンテナンスに役立ちそうな情報を「私の住みこなし」と題して、不定期でアップしようと思います。今回は高津の家の外壁についてです。
後藤組設計室では基本的に外部に羽目板を貼る場合、軒を出し、保護塗料を施して、日射や風雨からの傷みをなるべく抑えるよう配慮しています。高津の家では、敷地面積が限られたため、軒が出せない外壁はガルバリウム鋼板波板貼りとし、中庭や玄関周りは軒をつくって杉羽目板貼りとしました。
施工後2年が経ちました。北向きで直射光がさす時間は限られているため、色の変化は穏やかですが、下の写真のように外壁と手摺の取合い箇所は雨水をはじくため、色がくすんでいます。今回、メンテナンスでこの汚れを落としてみました。
はじめにアルコールスプレーをかけてから拭いてみましたが、それほど効果はありませんでした。次にアルコールが乾燥してからやすりがけ。家にあった#40と#120でザザッと行いましたが、すぐにキレイな木部が露出しました。
翌日、ガルバリウムの外壁をテープで養生してから、保護塗料(キシラデコールやすらぎ)を塗りました。その翌日も再塗装。2月で気温も低いので、2日に分けて塗りましたが、気温が高ければ同じ日に塗れそうです。
と、3日に分けてそれぞれ10-15分くらい。わりと短時間でメンテナンスできました。
下は同じく2年が経過した玄関周り。同じく杉羽目板貼りです。こちらは特に気になる汚れはなかったので、何も塗りませんでした。