現場で学ぶ 東京の土壁の家 連続見学会⑥〜⑧+完成見学会

2019.1.13

現場で学ぶ『 東京の土壁の家』連続見学会の続きです。

10/5 第六回 土佐漆喰金ゴテ仕上げを学ぶ


荒壁塗りです。内外とも柱があらわしの真壁仕上げです。土佐漆喰、塗り立ては黄みがかっていますが、ここから徐々に白くなっていきます。実際、七回目以降の見学会でそうなっていくのを見ました。

11/9 第七回 本襖の紙張りと木摺り漆喰塗りを学ぶ


襖(ふすま)の下張り(ベタ張り)の工程です。今回は四篇貼り。齋藤商店の齊藤さん親子です。


室内壁の漆喰塗り。尺トンボを打ち込んでいるのは、加藤左官の加藤さん。


琉球畳の説明です。大分県は国東(くにさき)半島で作られているカヤツリグサで作られている本物の琉球畳だそうです。こちらは加藤畳店の加藤さん。

足場が外れ、外観があらわになりました。深い出の軒が建物を守ります。むくりもあります。


戸袋と焼き杉板。戸袋は押し縁を外せば、鏡板が外れてメンテナンスできるそうです。


焼き杉板の外壁。

11/30 第八回 木製建具の納まりと琉球畳の制作を学ぶ

風邪をひいてしまい、残念ながら欠席です。

12/20 完成見学会

1日かけて完成見学会が行われました。見学会は全部で3回に分けて行われました。


1F居間です。両袖に引き込みの木製建具は障子、ガラス戸、網戸、雨戸から成ります。


2F小屋組。新防火地域のため、野地板、面戸とも必要な厚みを確保して防火性能を確保しています。


2Fの土壁。一概に土壁と言っても、材料の調合や塗り方で大きく変わります。ここは、パーライトが多め、藁苆(わらすさ)で黄みがかっていました。いい感じでした。


くるり。引戸の錠です。かわいいです。

「東京の土壁の家」連続見学会を通して、膨大な知識や経験を丁寧かつ謙虚にお話される高橋昌巳さんの姿勢には、おおいに刺激を受け、毎回背筋がぴんと伸びました。出来上がった建築はもちろんですが、まずは実践と繰り返し言われていたのも印象的でした。

なお、見学会はこれで終わりですが、今後も東京建築士会 環境委員会では気候風土WG(高橋さんが座長です)活動を続けていきますので、興味のある方はお声がけ下さい。

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