立川の家

 3人暮らしのための住宅。この家づくりは土地探しからスタートしました。様々な可能性を検討し、たどり着いたのは住宅街の旗竿地。建設には建築審査会の許可が必要な土地だったため、同規模の土地よりもコストを抑えられたこと、建て主が学生のときに住んでいたアパートの近くで、思い入れのある地域だったことも決め手になりました。
 この敷地は南北に長い昔の農道(約500m)に接しています。周辺の建物配置にならって、周りと連なるように庭を南に配置しました。間取りは庭に面してシンプルに、下階は居間や台所、書斎が広々とした「下のテラス」に、上階の個室や客間はコンパクトな「上のテラス」にそれぞれ面するように計画。対照的な2つのテラスによって、内と外の関わり方がより生き生きとなるよう意図しました。架構は地域材(飯能の西川材)、床はヒノキ・スギ板、壁は珪藻土としたシンプルな構成です。

所在地 東京都立川市
用途 専用住宅
工種 新築
構造 木造二階建 在来工法 ベタ基礎
敷地面積 157㎡(47坪)
建築面積 59㎡(18坪)
延床面積 108㎡(33坪)
工事費 3000万円台後半
設計監理 後藤智揮(後藤組設計室)
構造設計 村田龍馬 岡村麻耶 小坂大和(村田龍馬設計所)
施  工 高橋英博(現場監督) 山口伸一(棟梁) (友伸建設株式会社)
作  庭 楠 耕慈(風(ふわり))
設計期間 2018年9月-2019年3月
施工期間 2019年5月-2019年12月
ごも日記 「立川の家」編
仕様概要 断熱性能等級4(Ua値 0.60)、耐震等級3、フラット35SAプラン
屋根:ガルバリウム鋼板+通気層+スタイロフォーム3種B計90mm(屋根断熱)
外壁:リシン吹付け+通気層+高性能グラスウール105mm(充填断熱)
内壁:珪藻土(一部AEP)仕上げ
床 :ヒノキ無垢材、スギ無垢材
基礎:スタイロフォーム3種Bt=50mm(基礎断熱)
冷房:エアコン 暖房:ガス温水式ファンヒーター
  • 中庭に面した2つのテラス。どちらも軒下があり、雨の日も利用できる。

  • L型に大きなテラスに面したリビング-ダイニング-書斎。

  • 造作の本棚を設えた書斎。

  • 木製建具は隠し框とし、性能を担保。外付けブラインドは下屋裏に納めた。

  • 小さなテラスに面した上の間。中央のガラスが引き戸となっている。

  • 小さなテラスに面した寝室。

  • 西川材の杉を現しにした架構計画。

  • 引き渡して1年後。順調に庭木が育ってきたのがよくわかる。

  • アプローチのモミジ。

  • 断面模型_1/50。

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