千代ヶ丘の家
子育て中の3人家族の戸建て住宅です。アウトドアの趣味が多いご夫妻からは、庭を眺めたり、使いながらゆったりした環境で子育てしやすい家づくりが求められました。具体的には、室内の暗さや間取りの不便さの解消、2台分の駐車スペースの確保、断熱性能の向上です。減築部を除いて、改修は室内側から行いました。
1階は東西に長い空間を生かして、リビング-ダイニング-キッチンを一室で計画。傷んでいた2階バルコニーを撤去して室内を明るく、中央に大きなキッチンカウンターを据え、テラスと一体で過ごせる空間にしました。北側も一部駐車スペースのために減築。動線や水回りを整理し、回遊性とコンパクトな家事動線、明るく木の香りに包まれた浴室や洗面室を実現しました。2階は中央に広間を据え、寝室、子ども室を隣接させたシンプルな構成に。さまざまな使い方が出来るように配慮しました。
築30年でまちなみに馴染んだ佇まいはそのままに、減築によって生まれ変わった住宅が今後、息子さんの成長とともにさらに歳を重ねていくのを楽しみにしています。
私の住み心地
両親の紹介で取得した築30年の中古住宅です。希望以上の素敵な住まいに仕上げて頂きました。暗かった室内は明るい日差しが届く広々とした空間になり、木の香りに包まれながら子どもも気持ち良さそうに走り回っています。風呂場も羽目板天井とガラス壁にしたことで旅館の温泉に入っているような特別感があります。また、車好きな我々家族のワガママから、家屋の一部を減築して2台分の駐車スペースを確保したことも大きな決断でしたが、住まいが狭くなった事を全く感じさせないほど居住空間が充分確保できていたことも驚きでした。これから無垢床や柱が味わい深く変化していく事を想像すると、それもまた楽しみです。
所在地 | 神奈川県川崎市麻生区 |
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用途 | 専用住宅 |
工種 | 改修 |
建築面積 | 73㎡(22坪) |
延床面積 | 130㎡(39坪) |
改修面積 | 130㎡(39坪) |
工事費 | 2000万円台後半 |
設計監理 | 後藤 智揮(後藤組設計室) |
構造相談 | 村田龍馬(村田龍馬設計所) |
施 工 | 高橋英博(現場監督) 江戸博明(棟梁)(友伸建設株式会社) |
設計期間 | 2020年5月〜11月 |
施工期間 | 2020年12月〜2021年5月 |
ごも日記 | 「千代ヶ丘の家」編 |
メディア | 渡辺篤史の建もの探訪(テレビ朝日 2022/04/16放送) |
改修前